2024/02/27
雛人形に寄せる想い
皆様、こんにちは!
副ホーム長兼ライフマネージャーの湯川です。
日々の寒さの中にも、いくぶんか春の気配を感じるころとなりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
ソナーレ浜田山では、2月の大安の日を選んで、ホームのエントランスラウンジに雛人形を飾りました。
この雛人形はスタッフから寄贈されたもので、七段飾りの大変立派なものです。
今年もお気持ちに感謝しつつ、大切に飾らせていただきます。
…と、ここで、昨年と同じ問題が発生いたしました!
近ごろは、お雛様もマンションなどでも気軽に飾れる親王飾りや三段飾りなどコンパクトなものが増え、段飾りを持つ家庭は段々と少なくなっていることもあって、飾り方を把握しているスタッフがいない、ということです。
そこで、今年もご入居者の皆様のお知恵をお借りすることとなりました。
急遽のお願いにもかかわらず、快くお引き受けくださり感謝申し上げます。
皆様が、お人形を一体一体丁寧に箱から出しては、愛おしそうに見つめるご様子を拝見し、心温まる思いがいたしました。
「きれいなお顔をしているわね。手作りならではね」
「同じように見えても、ひとり一人表情が違うのよね」
「お人形の配置にはね、それぞれ意味があるのよ」
などと、私たちにいろいろと教えてくださいました。
「このお人形は上の段ね」「あ、その飾りはこっち」「ねぇ、これ左右逆じゃない?」
などと、皆様のご指示を仰ぎながらなんとか終了しました!
最終チェックにて「お墨付き」をいただき、無事完了。
完成した七段飾りは、やはり見事!
空間一帯を艶やかに彩り、不思議とホーム館内の“洋”の雰囲気にもマッチします。
「今年も一年、どうか女の子をお守りください…」
と、雛人形に手を合わせながらお祈りをされているご入居者。
「スタッフの皆さんが、一年幸せでいられるようにお願いしてたのよ」
とおっしゃる方も…。
その優しいお心づかいに、感謝の気持ちで胸がいっぱいになりました。
お雛様を見上げる皆様のまなざしは温かく、母としての大きく深い愛情がにじみ出ているようでした。
雛人形は家族の歴史と伝統を守りながら、次世代に継承していく大切な存在です。
多くの伝統文化が風化しつつある現代でも、雛人形がその形を変えながらも、親から子へと受け継がれ伝えられているのは、いつの時代も子どもを想う親の心は変わらないからだと思います。
伝統行事に親しむことで蘇る親の愛情や家族の絆。
こうした時間も、当ホームの日常の一部として大切にしていきたいと考えています。