ソナーレ・アテリア大泉学園の
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"Life Focus"事例紹介 ~懐かしの味に故郷を想う~

皆様、こんにちは!
当ホームにおける"Life Focus(LF)"の取り組み事例をご紹介するこのシリーズ。
今回は、あるご入居者が慣れ親しんだ故郷の味をホームで再現し、懐かしい日々の思い出に浸っていただいたケースのご紹介です。

ご入居者は秋田県のご出身。
郷土料理の『きりたんぽ鍋』は、かつてよくご家庭で召し上がった思い出深い味なのだとか。
そこでLF活動の日を利用し、材料選びから調理までをご一緒に行うことといたしました。
まずはお買い物リストの作成です。
「きりたんぽはもちろんね。それと白菜に人参、ゴボウにシイタケ…あ、そうそう長ネギも忘れちゃいけないわね」と、教えてくださいます。

スーパーでは、ひとつ一つ、商品を吟味しながらカゴに入れていきます。
揃えた材料をみると、きりたんぽ鍋は炭水化物にタンパク質、それにビタミン類や食物繊維も豊富で、栄養バランスの良い優れた料理であることがわかります。
さすが、先人の知恵が息づく郷土料理。スタッフは改めて感心させられました。

ご入居前の在宅生活では、ご自身で調理されていらしたご入居者。得意料理をお伺いすると「煮物かしら…」とのこと。
きっと家庭的なぬくもりのあるお味付なのでしょうね。
いつかホームでもご披露いただきたいものです。

ホーム5階のラウンジで、きりたんぽ鍋作りが始まりました。
スタッフは作り方をご指南いただきながら、懐かしの味に近づけていきます。
「野菜は火が通りやすいように薄く切ってね」
「ハイ!こんな感じでいかがですか?」
「いいわね。上手!」
調理中のやり取りも軽快に弾んで楽しそうです。

ドキドキしながら味見をお願いするスタッフ。
コクリ、と頷いて「良いお味です」とのお墨付きをいただき、小躍りしそうなくらい喜んでいました。
それだけ一生懸命に作っていたということですね!
いよいよ、仕上げにかかります。

こうして完成したきりたんぽ鍋。フロア一帯にお出汁の良い香りが漂い、食欲が刺激されます。
早速、皆でいただきました。
「うん、この味…。懐かしいなぁ」
と、満足そうな笑みを浮かべながら、たくさん召し上がってくださったご入居者。
食後は故郷秋田でのお話やご家族の話題など、たくさんの思い出話をお聞かせくださいました。

郷土料理やご家庭の味はその方を構成する大切な要素のひとつであり、味覚の記憶に紐づいて様々な思い出がよみがえり、生き生きとご自身について語ってくださる契機となりました。
今回のLFの取り組みをとおして、私たちはご本人に対する理解を深め、ご自身らしい生活の実現につながるヒントをたくさん得ることができました。
これからも、ご入居者が輝ける時間をご提供することで、ホーム生活での楽しみや生きがいを増やしていかれるよう、精一杯努めてまいります。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
次回もご期待ください。

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ソナーレ・アテリア大泉学園ではご入居者がこれまでの人生で大切にしてきた想いや生活へのこだわりを、すべてのスタッフが共有し、これからも「その方らしい生活」を続けられるようチーム体制で支援しています。
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