皆様、こんにちは！
ライフマネージャーの國分です。

当ホームにおける“Life Focus”（LF）の取り組み事例をご紹介するこのシリーズ。
今回は、あるご入居者の「大好きなうなぎをまた食べたい」というご希望を叶えたケースをご紹介いたします。

今回の取り組みのきっかけとなったのは、こちらのご入居者の「大好きだったうなぎ。また食べたいわ…」とのひとことでした。
お話をうかがうと、昔からうなぎが大好物で、お祝い事の時やご友人、ご家族との外食の際によく食べに行かれていたとのこと。この方にとってうなぎは、美味しさもさることながら、大切な方との思い出のエピソードも深く絡んだ『特別の食べ物』であるご様子です。
これはぜひ、LFの取り組みをとおして心身の活性につなげたい、そう思ったPA（パーソナルアシスタント：ご入居者個別担当スタッフ）は、早速、ご本人にご相談に上がりました。

ホームではお部屋で過ごされる時間が多いこちらの方ですが、「今度、うなぎを食べに行きませんか？」とお誘いしてみると「うん、行く！」と、即答。
満面の笑みをお見せくださいました。
そこでPAは、ご本人のお好みをもとに近隣で評判のお店を探し、日程調整などの準備に取り掛かりました。

いよいよ、当日。
期待に胸を膨らませて入店すると、店内はうなぎを焼く香ばしい香りで溢れていました。
ご本人も「いい香り…」と、嬉しそうなご様子。

うなぎが届くまでの間、
「昔からうなぎが好きだったのよ」
「そうだったんですね、やっぱり蒲焼きですか？」
「そうね。でも白焼きも美味しいよ」
「おいしかったうなぎの思い出って、ありますか？」
「そうね、いろいろあるけど…」
と、うなぎにまつわる思い出話をお聞かせくださいました。

そしてついに、見るからに美味しそうなうな重が運ばれてきました！

あまりのボリュームに、ご本人は少し圧倒されたご様子で「わぁ、すごい…」と、目を丸くされていましたが、「頂きましょう！」と、すぐに笑顔に。

実はこちらのご入居者は食が細く、ホームでのお食事は残されてしまうことも少なくありません。
しかし…。やはりうなぎは別格でした。
「美味しい！久しぶりに食べた」と、時間をかけてゆっくり召し上がり、完食されたのでした！

帰り道では「美味しかった！また行こう！」と、早くも次回への意欲をお見せくださったご入居者。
その表情は心なしか目の輝きが増し、表情も豊かになられた印象を受けました。

「大好物のうなぎをまた食べたい」という想いを叶えることで、外出の機会の提供や食欲の向上に取り組んだ今回のLF事例。
これを契機に、ご本人の想いに寄り添った様々なLFを実践していくことで、さらなる生活意欲の向上につなげていきたいと考えています。

これからも当ホームでは、ご入居者お一人おひとりに対する理解を深め、“その方らしい”健やかな生活をお過ごしいただけるよう努めてまいります。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。
次回もお楽しみに！