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ソナーレ駒沢公園の
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コラム

2025/03/28

ゲームチェンジャー ~血の通ったDX~

こんにちは。ホーム長の三輪です。

介護の危機、つまり介護業界全体の需要に対し、必要な人財の確保に苦戦している状況が続いています。
どんなに優秀な介護の担い手を集めたとしても、人である以上はその体力も能力も限界があります。

その危機に対する具体的な打ち手が、DX(デジタル・トランスフォーメーション)です。
デジタル技術を用いて、既存の介護業務の負担軽減や、より客観性の高いアセスメント、分析を可能にする取り組みを、当社では推進しています。
従来のあり方・常識・潮流を大きく変える、DXはいわば「ゲームチェンジャー」であると私は考えています。

たとえば、ご入居者の居室に設置した各種センサーを用いて、室内の温度・湿度の管理や、お部屋での活動状況、夜間の安眠状態などを把握することで、より快適で安心・安全な生活の提供を可能にしています。
ご家族からの、ご入居者の生活状況に対するお問い合わせに対しても、可視的なデータを提示することで、今まで以上に正確かつ明瞭な回答を差し上げられ、皆さまにご安心いただけています。

DX推進の便益は、"Life Focus"の主役であるご入居者こそ、享受すべきと考えています。
私たちは、DX活用によって捻出した時間を、人にしかできないサービス、つまり、ご入居者に寄り添う時間に充てています。
蓄積されたデータに基づき、その方の生活のご様子から「その方らしさ」を把握することができ、より充実したライフプランを立案・実施することが叶います。
より「その方らしい」生活ができるように多職種でデータを読み解き、生活の改善をご提案することが可能となるのです。
叶えたい夢や、やりたいことに打ち込めるように、生活や体調を整えていく一助とすることもできます。

私たちのスローガン「全てを"Life Focus"実現のために」。
その克服のために、DXは強いツールのひとつとなります。

ツールであるため、人が使うことに変わりはありません。
センサーも、AIも、データも、全ては人の使い方次第です。
介護業界におけるDXの旗手たちを、当社では育成してまいります。

ソナーレ駒沢公園では、KケアチーフがDXを率先して推進しています。
たとえば、スタッフの勤務表の作成。
50名を超えるスタッフの勤務表を組むことは、かなりの工数がかかりますが、KケアチーフはAI(人工知能)を使って、従来の半分の所要時間、かつ高い精度で、それをこなします。
なおかつ、作成自体を「楽しんで」もいます。
AIの設定調整を「楽しむ」Kケアチーフにとっては、もはや「作業」ではなく、知的な「ゲーム」となっているようです。

これは兆候なのでしょう。
次世代の介護の担い手たちは、プロセスを楽しみながらDXを繰り、介護の危機を切り拓いていくことでしょう。

余談になりますが、下の写真。

これは、あるご入居者の枕元に寝かされていた、小さなクマのぬいぐるみ(昨年のクリスマスプレゼントとしてホームから皆さまに贈ったもので、実態はハンドタオル)。
小さな掛け布団をかけて、スヤスヤと(?)寝る様子に、思わず誰もがクスッと笑ってしまう光景でした。

何度か目撃された、この心憎いイタズラ。
こんなことをするのは、いったい誰の仕業だ…?

別のスタッフが、“犯人”を捜したところ、なんと、それは前述のKケアチーフによるものだったのです!
冷静な判断力、公平性の高いリーダーシップ、それでいて、目立つことも、写真を撮られることもためらうほどの、奥ゆかしい人柄のKケアチーフ。
こんなユーモアセンスも持ち合わせていたのかと知って、ホッと心が和みました。

DXやAIという言葉を耳にすると、多くの人々はその先進性や革新性に魅了される一方で、難解で冷徹なイメージを抱くことも少なくありません。
しかし、このような遊び心のあるKケアチーフが操るこれらの先端技術は、血の通った、人の心に温かく寄り添うものに違いありません。

DXは我々の第三の眼、第三の腕のように有効的で、不可能を可能にしていくでしょう。
しかし、それだけではもの足りない。
私たちが最も求めるのは、みんなを幸せにする、そんな温かみのあるDXです。