2024/09/25
分かつことない別れについて
こんにちは。ホーム長の三輪です。
今年最初の彼岸花が、ホームの庭で開花しました。秋がいよいよ訪れたのだと実感いたしました。
四季の移ろうなか、ソナーレ駒沢公園ではお看取りを大切にしております。
春夏秋冬、どの季節のお別れもとても印象深いものですが、ことに秋は静けさのなかで、お別れした方々のことを深く想うことがございます。
先日、ご逝去された方のご家族からお便りを頂戴いたしました。
ホーム宛てにいただいた一通の、その温かい内容に、スタッフ一同大変励まされました。
この場をお借りして、その一部をご紹介させていただきます。
お便りのなかには、ご逝去されたご入居者とスタッフの関わりについて、お優しく振り返ったあとで
『ほかのご入居者の方々も、おひとりおひとり、全く違う人生の喜びや辛さがおありだと思います。
でも、私たちにとってこのホームは、次もまた来たいと思う場所でした。皆様の働かれている姿は、訪問する家族にとって生きていく支えであり、通う勇気を与えてくれるものでした。どうぞ今後とも、あたたかな場所であってください』
と、つづられていました。
ご逝去を、私どもはご家族と一緒に悼みます。
日々のなかで、私たちにとって、ご入居者はかけがえのない存在です。
大切な方を喪う悲しみと辛さ。
ですが、私どもの心と思い出のなかに、ご入居者は常にいらっしゃいます。
その意味で、私たちはいつまでも繋がっていて、真の意味ではお別れではないのだと思います。
足繁く、最期の時まで通われたご家族から「明日からホームに来なくなるということが淋しい」というお声をいただくことがございます。
私どもはいつでもお越しいただきたい、ご一緒に思い出をお話したい気持ちでおります。
ホームは、ご家族の方々にとっても、特別な場所であり続けたいと願っています。
またのご来設を、心よりお待ち申し上げております。
少し話がそれますが、庭の片隅に夏の蝉の抜け殻をみつけました。
宿主は遠く自由に飛び立って、幸せな一生を全うしたに違いないと、私は思っています。