ソナーレ駒沢公園の
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水光の調べ 〜輝く海とたどる夫婦思い出の旅〜

皆様、こんにちは。副ホーム長兼ライフマネージャーの三輪です。
今回は、当ホームにおける"Life Focus"を実現する取り組みをご紹介いたします。

ホームでいつも仲睦まじく朗らかにお過ごしの、あるご夫婦について記させていただきます。
お二人はそれぞれ、海に近い街で幼少期を過ごされました。
海にご縁があるのか、結婚後も海の近くにお住まいだったそうです。
このため、都内にある当ホームに居を移されてからも、海のお話をすると「懐かしい」「懐かしい」とおっしゃるのが常。海には“忘れがたいたくさんの思い出”が詰まっているご様子でした。

そこで、「過ごしやすい季節になったら、ぜひ懐かしい『海街』に出かけましょう」と、担当スタッフとお約束していました。
いよいよ迎えたその日、空は晴れ渡り、穏やかな小春日和に恵まれました。

お二人を乗せた車が海に近づくと、車窓を流れる景色に、
「わぁ!懐かしいわ…」
「ここは変わらないわね」
「こっちはすっかり拓けたわねぇ」
と、目を細めながら思い出を語り始めました。

そして、浜辺に到着。
秋の穏やかな陽の光を受けて、海は絹糸のようにキラキラと輝いていました。

潮の香り、波の音、踊る光と風。
懐かしい海が、お二人を思い出の世界へといざないます。
「海だわ…」
ご夫婦はしばし、海の眺めを楽しまれていました。言葉は少なく。

海の広がりとその壮大な景色が、それぞれの心に深く刻まれた記憶を呼び起こし、当時の感情を再燃させてくれているようでした。
自然の奇跡 —。
まさにそんな瞬間を目の当たりにしたようでした。

潮風にあたりながら、奥様は少女時代の思い出をお聞かせくださいました。
川沿いの一軒家に住んでいて、ボートを漕いで浜辺に出ていたこと。当時は橋が舗装されておらず、木製の橋をカタカタと音をたてて走り回っていたことなど…。
奥様が語るご主人は、水泳がお上手で、いつもたくましく波をかき分け泳いでいらした、とのことでした。
お二人の思い出話を伺うことができ、同行したスタッフもよりお二人を身近に、そして愛おしく感じることができました。

ご主人は、かねてからのご希望で、裸足になって砂浜を歩かれました。
普段はとても寡黙な方ですが、「温かいなぁ」「懐かしいな」と、今日はよく想いを口にされていました。
波の音が耳に響き、心地よい潮風が頬を撫でる中で、五感いっぱいに海を感じるご主人の姿がとても印象的でした。

お食事は海鮮料理に舌鼓を打たれ、水族館では海の生き物たちと触れ合いました。
「今日は本当に楽しいわ!」
と、すっかり童心に帰って楽しまれる奥様。その横顔を幸せそうに見守るご主人。
この小さな旅で、ご夫婦の絆をさらに深めていらっしゃいました。
最後にお二人の母校を訪ね、懐かしさと喜びを胸に帰途につきました。

今回の取り組みでは、『海』という、ご夫婦にとっての特別な場所にご案内することで、懐かしい思い出や絆を喚起させ、新たな記憶を共有することで、この先の生活に更なる希望と張り合いをお持ちいただくことができました。

これからも私たちは、ご入居者おひとりお一人の“Life Focus”の実現に取り組み、その方の人生に輝きを添えていきたいと考えております。