こんにちは。ホーム長の三輪です。
暑い夏が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。

夏ならではの楽しみのひとつに、お祭りがあります。
先日の“Life Focus”（LF）の日。
その夕方、あるご入居者がご家族と、住み慣れた街の盆踊り祭りを楽しまれました。

ひと月も前から、お祭りの日を楽しみにされていたご入居者。
スタッフと指折り、その日をお待ちでした。
どんな髪型で出かけましょう。 どんな髪留めをつかいましょう。 手元には何を持っていきましょう…。
幸せなお悩みは尽きません。

いよいよ当日。
朝から、夕方のお出かけが楽しみで仕方のないご様子です。
しっかり準備を整えて、いざ出発。

遠くに祭りの喧噪が心地よく響いています。
はやる気持ちを抑えながらも、お祭りの前にぜひお詣りをして、神様にご挨拶したいと神社に寄りました。
同じような想いの街の方々が、神社に集っていらっしゃいました。
すてきな習慣ですよね。
ご入居者は、スタッフにいつも「ありがとう」を伝えてくださいます。
食べ物やおやつを分けてくださろうとしたり、ほかのご入居者のケアをしていると、代わりに「ありがとう」とお声かけくださったり。
ご入居者の「感謝」のお気持ちの根源を、垣間見た気がいたしました。

会場への道すがら。
街を往く人々の、浴衣に法被、団扇に扇子など、祭りを楽しむ装いを目にし、胸が高鳴ります。
ご本人も次第に増していく高揚感に耐えながら、担当スタッフと手をつなぎ、瞳をキラキラと輝かせていらっしゃいました。

会場では、ご家族と特等席で地域の方々の催しを観ることができました。 太鼓にお囃子、踊りに興じる子供たち。
ご入居者は、手拍子を打ちながら、足踏みしながら、全身で祭りに参加されていました。
ホームでも様々な催しを行っておりますが、到底再現ができないこの雰囲気。
お祭りのもつ独特なチカラに誰もがうっとりと酔いしれ、会場にあふれる熱気と活気に身を任せているようでした。
ご入居者、ご家族、そしてお供した私たちもその魅力に抗うことができずに、心からこの時間を愉しみました。

終盤は、会場いっぱいに観客がはいって盆踊り。
『東京音頭』のようなおなじみの曲も、『恵比寿音頭』のような目新しい曲も、余すことなく楽しめました。
ご家族に車椅子を押していただき、踊りの輪に加わったご本人は懐古の情に馳せられ、私たちが拝見したことのない、満ち足りた表情を浮かべていらっしゃいました。
この日、ご入居者が得られた深い感動は、筆舌に尽くしがたいものでした。
このようなすてきな場面に立ち会わせてくださったご本人、ご家族に心から感謝申し上げます。

この日のために、自身で縫った浴衣で臨んだスタッフ。
嫉妬を感じるほど、ご入居者と仲睦まじい様子でした。
ご入居者の「特別な日」を演出する、素敵な企画を立ててくれたことに感謝しています。

9月のLFの日にも、お祭りに出かけられるとうかがっています。
その日を心待ちにしながら、この夏もお元気で、楽しい思い出作りに励んでまいりましょう。