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ソナーレ駒沢公園の
スタッフブログ
Staff Blog

小さな森ができるまで

こんにちは、ホーム長の三輪です。

先日、ケアスタッフから、残業したいとの申し出がありました。
事情を聞くと、あるご入居者からの“切なる願い”を受けた、とのこと。
そのお願いとは…。
今週のアクティビティにて、折り紙で「もみの樹」を折った際、あるご入居者は私用で参加できなかったそうです。しかしその後に、ほかのご入居者が折った小さな「もみの樹」をご覧になり、どうしてもご自身で折ってみたくなられたとのこと。
そこで、このご入居者は当日の担当スタッフを探し、直に「教えてほしい」との想いを伝えてこられたそうです。
スタッフとしては、何としてもそのお気持ちに応えたい、というわけです。

そういう事情であればと残業を承認しました。
夕食後の時間にスタッフが折り紙のお手ほどきを始めると、我も、我もとほかの方々も集まってこられ、熱心に、ときにおしゃべりを交えて和気あいあいと折ることとなりました。

皆様のお話に耳を傾けていると、どうやら当日のアクティビティにてたくさんの樹々を折ったものの、保育園の園児の皆さんが来館して一緒に遊ぶうちに、樹々を(「切り倒して」とユーモアたっぷりに語られていましたが)プレゼントしてしまい、気がついたらまばらにしか残っていなかった…とのことでした。

1本、また1本と丹誠込めたもみの樹が立ち上がり、やがて小さく可愛らしい“森”が出来上がりました。

ごく小さな日常のひとコマですが、私にはとても嬉しいエピソードでした。
だれかの想いがあって、それを支えようとするスタッフがいて、その想いに共感するご入居者の心と行動がつながっていく…。
1本の樹から、森になる。
ご入居者お一人おひとり、ご家族の想い一つひとつ、スタッフの献身一つひとつを大切にしていけば、きっと美しい森、きっと素敵なホームになると、私は信じています。