(株)

ソナーレ石神井の
スタッフブログ
Staff Blog

"Life Focus"をかたちにする取り組み ~みんなが選ぶ"Life Focus"大賞 受賞報告~

皆様、こんにちは。
晴れ渡った空に、新緑の木々。すがすがしさを感じる季節になりました。

今回は、皆様に嬉しいご報告がございます。
当社では、社内の定期イベントとして各ホームの“Life Focus”の取り組みを発表する事例発表会を開催しております。
今年3月に開催された第3回Life Focus事例発表会にて、当ホームは全従業員の投票で決まる「みんなが選ぶ“Life Focus”大賞」を受賞いたしました!
ご入居者の『その方らしい生活』の実現に向けて、PA(パーソナルアシスタント:個別担当スタッフ)を中心に、ホーム一丸となって取り組んだ成果が評価されたとして、スタッフ全員で喜びを分かち合いました。

そこで今回のブログでは、本事例の概要をご紹介いたします。
少し長くなりますが、よろしくお付き合いください。
タイトルは「4年ぶりの再会」。
あるご入居者が、離れて暮らすたったひとりのご子息と4年ぶりの再会を果たした事例です。

以前は、ご子息と定期的に会っていらっしゃいましたが、ご自身のホーム入居やコロナ禍で、しばらく面会が叶わない時期が続きました。
長期にわたり外出の機会を失ったご入居者は、加齢による体力の低下が進み、体調を崩されてからは自立的な生活が困難となられました。
それでも「息子に会いたい」と願い続けるご本人の強い想いに、何とかして応えたい。
そう思ったPAは、ご子息との面会に備え、まずはご本人の体力づくりに取り組みました。
日々のアクティビティやリハビリへの積極的な参加を働きかけるとともに、外出の機会を確保し適度な刺激を得ることで、生活意欲の向上を図ったのです。
たとえば、長年のご趣味であったカメラ。屋外撮影にお誘いし、自然風景を撮る楽しさを味わっていただきました。

上の写真は、ご本人の撮影によるものです。風に揺れる穂に優しさが溢れる素敵な作品です。

かつては定期的に行かれていたお墓参りの復活にも取り組みました。
しかし、しばらく行かない間にご本人の記憶も曖昧となり、お墓の場所がわからないという事態に。
それでもPAはあきらめません。ご本人から得たわずかな情報をもとに数件のお寺に連絡を取り、実際に足を運び、ついにご先祖のお墓を見つけ出しました。
大変根気のいる作業でしたが、ご入居者の望みを叶えたい一心でPAは粘り強く取り組みました。

念願のお墓参りが叶い、ようやくお見せくださった心からの笑顔。
PAの喜びもひとしおでした。

その後も定期的にお墓参りをされ、帰りには外食を楽しむことを恒例化しました。
もともとは食の細い方でしたが、自由にメニューを選ぶ楽しさや環境の変化もあいまって、毎回食欲旺盛。これも体力づくりの一助となりました。
下の写真のような、お顔より大きなパフェも平らげてしまわれます!

頻回な外出による活動的な生活の中で、ホームでの体力づくりにも意欲的に取り組まれた結果、ご本人の体調は少しずつ回復。懸念された目的地への移動時間も、ハイヤーを利用することでお身体への負担軽減に努めました。

そして、迎えた当日。
メイクアップアーチストとしての活動経験を持つスタッフにお化粧をしてもらい、気持ちも装いも準備万端! 目的地へ向かう車中では(久しぶりの再会に)「あの子、私のこと覚えているかしら?」と、不安と期待が入り混じったご様子でした。
しかし…、それは全くの杞憂に終わりました。
会った瞬間、ご子息は屈託のない笑顔を浮かべながら駆け寄ってこられました。
「元気だった?」とのお母様の問いかけに、少し照れながらも頷くご子息。
その瞳の輝きは少年時代を彷彿とさせ、ご入居者の優しいまなざしには、愛情豊かな母の温もりを感じずにはいられませんでした。
4年の長い歳月を、一瞬で取り戻したお二人。やはり、親子の絆より深いものはありません。
限られた時間でしたが、親子水入らずのかけがえのないひと時を過ごされました。

今後はまた、定期的に会うことをお約束し、今日のところはお別れしました。
後ろ姿を見送るご入居者の安堵の表情が、とても印象的でした。
PAも、格別の達成感を味わえたと同時に、このような親子の感動的な場面に立ち会えたことに深く感謝しております。

私たちはこれからも、ご入居者お一人おひとりの『想い』に寄り添いながら、"Life Focus"の取り組みを通じて、その方の人生に輝きと彩りを添えてまいりたいと思っています。
どうぞご期待ください。

==================================

ご入居者がこれまでの人生で大切にしてきた想いや生活へのこだわりを、すべてのスタッフが共有し、これからも「その方らしい生活」を続けられるようチーム体制で支援しています。
>>"Life Focus"(ライフフォーカス)の詳細はこちら

==================================