『"Life Focus"をかたちにすること』
今回は、絵を独学で描いてこられたK様のライフプラン実現の取り組みについて、ご紹介させていただきます。
K様は、石川県金沢市のご出身。
そんなK様。趣味は絵画・俳句・短歌・ちぎり絵と多彩。
絵については、ソナーレに入居される5~6年前ほど前に辞めてしまわれたとのことでした。
K様が描かれてきた作品を、ご家族が大切に保管されていることをスタッフが聞きつけ、「ぜひ拝見させていただきたいです!」とお願いをしたところ、快く見せていただけました。
蓋を開けてみると、K様が書き溜めてこられた絵(+ポエム)は、なんと数百枚以上!
まずは想像以上の数の多さに驚きました!(笑)
本当にたくさんあります!
一つひとつ見ていくと、内容もまた心に染みる名作の数々が!
K様のこれまでの人生の思い出が、どの絵にも詰まっているようでした。
作品の一つひとつには、感慨深いメッセージに加え、ご自身の日常やご家族のこと、心に残ったこと、好きな食べ物、そして"ご自身が最期を迎えるとき"までもが心象風景として、またユーモアたっぷりに描写されています。
「心の赴くまま」に描かれたと思われる作品や、「これは心に留めておこう」と描かれたと思われる作品など、観る側にもいろいろなことが想像できる作品ばかりです。
描かれている絵とポエムこそが、まさにK様の歴史でもあり、この作品たちを描かれたときのK様の心境に寄り添うこと、そしてK様が好きなことやこれからしたいことなどをソナーレでの生活に取り入れていくことが、我々スタッフの役割なのではと一致団結したのです。
そこで、絵とポエムを振り返りながら、ご本人やご家族と話しをする中で、ソナーレでもK様らしい生活や毎日の楽しみに繋がることができないか、アイデアを出し合い、ライフプラン実現への取り組みがスタートしました。
その中でも、今回は、"Life Focus"の日に行った、「梅酒のシャーベット」と「焼き芋パーティー」の模様を紹介します。 ご紹介いたします!
ご覧の通り、独創的な絵とコメントは、K様のユーモア感覚がにじみ出ていて、観る人のこころを惹きつける魅力があります。こちらの作品では、"いよいよ(末期)というときでも、大好きな梅酒のシャーベットを一口頬張ると、思わず起き上がって踊り出すくらい元気になる"ことを楽しく表現されています。
これを観た担当PA(パーソナルアシスタント)を中心として、チームメンバー全員でこの絵の再現に向けて取り掛かり、梅シロップを使った梅酒のシャーベットを、スタッフたちと一緒に作って召し上がっていただきました!
このところ普段のお食事の量が少なくなってきていたK様ですが、梅酒のシャーベットは別腹?なのか、ぺろりと召し上がり、「美味しいですね~!」とひとこと。毎回笑顔でお元気な様子を見せてくださいます。まさに絵の通り!
まだまだK様のおっしゃる「いよいよのとき」ではありませんが、大好きな梅酒のシャーベットを日々楽しみにしてくださっているようです。
そして、いろいろな作品に数多く取り上げられている、K様の地元の五郎島金時(さつまいも)で「焼き芋パーティー」も開催いたしました!
ご家族の多大なるご協力のもと実現したこの企画!
K様は、五郎島金時を焼き芋で食べるのが大好きらしく、「とってもおすすめ!」と太鼓判を押してくださいました!
※五郎島金時とは、石川県金沢市の五郎島・粟ヶ崎地区や内灘砂丘で主に生産されているさつまいもです。 加賀伝統野菜の一つにも入っており、昔から多くの方々に愛されています。 日本で一番の糖質系のさつまいものため、他のさつまいもに比べホクホク感が強いのが特徴です。
そして迎えた焼き芋パーティー当日。当ホーム中庭のテラスガーデンがパーティー会場です。
まずは、皆様で火をおこし、アルミホイルに包んだ五郎島金時を網に並べます。この時間がなんともワクワクしますね!
焼き上がるまでは、ホーム長が、五郎島金時について必死に覚えたうんちくを語ったり、K様の絵をご紹介したり...と、秋晴れの気持ちの良い空気の中、楽しく和やかな時間が過ぎていきました。
そして、焼きあがったホクホクの五郎島金時を頬張る姿がそこかしこに...。
ご入居者の皆様との楽しく美味しい焼き芋パーティーとなりました!
「やっぱりこれが一番美味しいですね。皆さんが喜んでくださってとっても嬉しいです!」とK様もニッコリ笑いながら、大好物の五郎島金時を頬張っていらっしゃいました。
"うんとたべて、うんどうして、げんきに"
K様のこのメッセージと素敵な絵があったからこそ実現できました!
まだまだたくさんある絵をもとに、K様のこれまでの人生をご家族と一緒に振り返りながら、今後も大切にしてまいります。