「あの...、もしお時間があれば一緒にお話ししませんか?」
そうお声掛けしたのは、長年裁判官として活躍されてきたK様です。今回は、仕事に対する心構えや、プライベートの時間の使い方など、人生の大先輩としてお聞かせくださったお話の数々をご紹介いたします。
「おお!こんにちは。外を眺めながらお菓子を食べていたところです。」といつも笑顔で迎えてくださいます。
「長い間、裁判官としてお仕事されていたそうですね。」
「そうです。僕は、刑罰とは罪を犯した人を懲らしめるのではなく、人間の曲がったところを真っすぐに正し、世の中のために働いて、よい生活ができるように教育の機会を作ることだと思っています。"教育刑"という考え方ですね。」
「裁判官のお仕事って、様々な人の人生を大きく左右するものだと思うのですが、プレッシャーなどはありましたか?」
「ありましたよ。大事な裁判の前は眠れなかったですね。世の中の多くの人を救うためには厳しい刑罰にすべきだとか、あるいは、もし一生を刑務所で終えるようになってしまったら...とか、とにかく裁判官の仕事は精神的に苦しいです。そういう意味では、仕事仲間や家族には本当に支えられました。」
「仕事をしている中で、一番大切にしていらっしゃったたことは何ですか?」
「"真実一路を貫くこと"です。決して間違いがあったらいけないですからね。
でも、今は脳トレでたくさん間違えて、皆さんに教えてもらったりしていますけどね(笑)。昔は厳しいこともたくさんありましたが、仲間とお酒を飲んだり、地方の裁判所に勤務しているときは、地元の美味しいものを食べたりと楽しいこともたくさんありました。
ソナーレでも、歌や習字、散歩や囲碁など、なんでも楽しく参加させてもらっています。」
「刑罰とは人を懲らしめるのではなく、教育するため・・・大変勉強になりました。」
そして、「またいつでも話しに来てください!」と嬉しいお言葉を頂きました。
困ったときには優しくお話を聞いてくださる、そんな穏やかな雰囲気をお持ちのK様ですが、それは裁判官時代に真実を追求し、人の人生を真剣に考えてこられたからこそなのでしょうか。少しだけ、K様の今までの人生が垣間見えた気がします。
大変貴重なお話をありがとうございました。
ではまた次回のブログでお会いしましょう!