皆さん、こんにちは。
"Life Focus"を形にするための取り組みをご紹介するこのシリーズ。
今回は、あるご入居者が長年のご趣味とされてきた美術館巡りを、Life Focus(LF)活動をとおして復活の契機とした事例をご紹介いたします。
K様がソナーレ浜田山にご入居されて約半年が経ちました。当初は新しい環境に戸惑うご様子もありましたが、近ごろはホーム生活にもすっかりなじまれ、ダイニングで他のご入居者と談笑されたり、ラウンジで淹れたてのコーヒーを楽しみつつゆったりと新聞に目を通したりと、マイペースで過ごされています。
K様はヨーロッパでの生活も長く、現地の大学で古代ギリシア語を学ばれていたとのこと。様々な文化や言語に精通し、以前は美術館巡りをご趣味として、上野などに頻繁に通われていたそうです。
そんなK様のパーソナルアシスタント(ご入居者個別担当:以下PA)は、日々の関わり合いの中で、ご本人がサントリー美術館で開催中の特別展に興味を持たれていることを知りました。
「この展覧会にお連れすることをきっかけに、長年のご趣味であった美術館巡りを復活させられないだろうか。」
そう考えたPAは、ライフマネージャーやチームメンバーと相談し、LF活動の一環として「美術鑑賞ツアー」を企画しました
新型コロナウイルスの感染状況が落ち着いた12月下旬、美術館へのお出かけ当日を迎えました。K様はこの日を心待ちにされていたようで、募る期待感に瞳を輝かせながら、PA同行のもと赤坂は東京ミッドタウンへ向けて出発されました。
もともと赤坂界隈の土地勘をお持ちのK様ですが、すっかり変わった街並みに驚かれつつも、
「久しぶりにこちらの方に来られて懐かしいわ...」
と、街歩きを楽しんでいらっしゃるご様子。ちょうどクリスマスシーズンでしたが、平日の午後ということもあってか混雑もなく、ゆっくりと散策することができました。
さて、いよいよ念願の美術鑑賞へとまいりましょう!
こちらが今回の目的である特別展。数々の国宝が展示され、見ごたえがありそうです。
K様は2時間ほどかけて、ひとつ一つの展示品をじっくりと鑑賞されていました。同行したPAはその熱心さに驚きつつも、美術愛好家としてのK様の想いの強さを感じ、手前味噌ながら今回のプランが実行できたことに喜びを感じました。
帰路の車中にて、K様は久しぶりの長時間の外出に少々お疲れのご様子を見せつつも、終始
「今日は本当にありがとう!また美術館に行けるなんて思いもしなかったわ。本当にありがとう」
と、繰り返しスタッフにお礼の言葉をかけてくださっていました。
「次回はどちらの美術館にお連れしましょうか。ご興味のある展示会等がございましたら、いつでもご相談くださいね。」
そうお声掛けすると、K様の瞳は一段と輝きを増したのでした。
あいにく年明けから、新型コロナの急速な感染拡大が続き、再び外出が困難な状況となりつつありますが、以前のブログでもお伝えしましたように、当ホームでは、皆様がご入居後も趣味活動や生活習慣、親しいご友人方との交流等、可能な限りこれまでのライフスタイルが継続できるよう、LF活動をとおしてご支援させていただきたいと考えております。
「その方」らしい暮らしの実現に向けて、私たちスタッフはこれからも全力で取り組んでまいります。どうぞご期待ください!
次回もお楽しみに!