皆様、こんにちは。
ソナーレ駒沢公園で作業療法士をしております、吉田です。
本日は『体操を効果的に行うコツ』についてお話します。
世の中には、実にいろいろな体操がありますよね。
ラジオ体操やNHKのテレビ体操などの伝統的なものから、個人が作るような一風変わった体操まで。
そう、日本はまさに『体操王国』なのです。
ところで、体操には効果的に行うコツがあるのをご存じでしょうか?逆に言えば、そのコツを活用しなければ、どんな素晴らしい体操も効果は半減してしまうのです。
今回はそんなコツを2つご紹介します。
1.背もたれに寄りかからない
椅子に浅めに座り、両足をしっかり床に付け、そして背もたれに寄りかからない姿勢を保ちます。
これが座って体操を行う場合のコツです。
体操に使うからだの働きを3つに分けると
①『関節を動かす』
②『重力に対して姿勢を保つ』
③『からだの動きに応じてバランスを変える』 です。
写真の様に座ると、股関節周囲の筋肉を中心に体幹全体が働きます。また、手足の動きやからだの傾きに応じて最適な姿勢が保てる様、からだ中の筋肉が互いに連動して動きます。
まさに①~③の働きがすべて行われている状態です。
しかし、背もたれに寄りかかったままだと②や③の働きはほとんどありません。
背もたれに体重をかけているので、姿勢を保つ必要も、からだの動きに対応する必要もないのです。
この姿勢では、体幹機能を使わず、ただ手足をパタパタと振り回すだけ。
とっても楽な姿勢ですが、明らかに体操として効果的とは言えません。
もし、背もたれに寄りかからないと疲れて体操ができない、という方がいらしたら要注意!です。
日常生活で必要な筋力が不足しているかもしれません。
2.大きく動く
からだを鍛えるためには、普段より強い力を使う必要があります(筋トレはその応用ですよね)。
そのため、効果的に体操を行うもうひとつのコツは、ひとつ一つの動きを大きく、そして力強く行うことです。
写真のようにからだの中心に近い関節(肩や股関節など)から大きく動かすことで、手足の運動はもとより、手足を支える体幹を含めた全身が強く働きます。しかし...。
このような小さな動きでは、効果もすべて小さいままです。
また、体操は必ずしも見本通り正確に行う必要はありません。
まずは普段はしないような大きく力強い動きを意識して、それが出来たうえで正確な動きを求めていくのが良いと思います。
見本に合わせようとするあまり小さな動きになってしまうのでは、体操の目的としては本末転倒です。
いかがでしたでしょうか?
普段何気なく行っている体操も、多くの方はちょっとしたコツで、もっともっと効果的に行うことが出来ます。
ぜひ、試していただけると幸いです。
次回(7月)は、『散歩を効果的に行うコツ』についてお話いたします。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
次回も、ご期待ください!