皆さまこんにちは。ライフマネージャーの髙橋です。
今年は例年にない猛暑が続いておりますが、お障りなくお過ごしでしょうか。
さて、今回のブログでは少し時を遡り、今年の5月に開催された土橋 創さんの"Spring バリトンコンサート"の模様をご紹介いたします。
まずは、出演者のご紹介から。
■土橋 創(どばし そう)さん
武蔵野音楽大学音楽学部声楽学科卒業。武蔵野音楽大学大学院声楽専攻修了。同大学院在学中に、オペラ「ヘンゼルとグレーテル」ペーター役でオペラデビュー。第22回友愛ドイツ歌曲コンクール入選。翌年の第23回では聴衆者賞と日本歌曲賞をW受賞。
現役のバリトン歌手であると同時に、介護の資格もお持ちで高齢者施設での演奏総合回数は1800回を超えるほど。
■中山 修伍(なかやま しゅうご)さん
上野学園大学音楽学部音楽学科演奏家コース、特待生として在籍し卒業。2018年、2020年ハンブルグ国際音楽講習会にてソロ・伴奏法を受講、ブリギッテ・アーリングスマン、エレーナ・スクマノヴァ他著名な演奏家の指導を受ける。また同講習会 終了演奏会にてドイツで声楽家として活躍しているクラウス・ホッフェルト氏と共演する。
豪華なお顔ぶれによるコンサート。いよいよ開演です。
まず始めに土橋先生が歌ってくださったのはナポリ民謡の「サンタルチア」そして「翼をください」。
あまりの声量に、
「マイクを通してないのよね?」
と、スタッフに確認するご入居者もいらしたほどでした。
生のお声であることをお伝えすると
「本当に素晴らしい歌声ね!」
と、すっかり感心されたご様子。
バリトンボイスの特徴であるテノールのような繊細さとバスのような重厚さを併せ持った声質に、皆様は深く酔いしれていらっしゃいました。
続いてピアノのソロ演奏です。
ショパンの「ノクターン」が奏でられました。
ノクターンといえば、ワルツと並ぶショパンの代表曲。曲紹介をした際に、音楽好きのご入居者から「おぉ!」との歓喜の声があがりました。
"夜想曲"の意味を持つノクターン。憂いを含んだ美しいメロディーは、私たちを夢想的で情緒深い夜の世界へといざないます。
コンサートの中盤では、呼吸法を意識した体操と発声練習、そして皆様での合唱も取り入れられました。
歌ったのは、昔懐かしい「みかんの花咲く丘」、「母さんの歌」、「ふるさと」の3曲。
先生の上手なリードにつられて、皆様の声量もどんどんアップしていきました。
「この曲大好きなの」
「いつもよりも大きな声が出た気がする」
とのお声も聞かれていました。
こうした参加型のコンサートは、皆様の興味を惹きつけると共に、心身機能の活性にもつながります。介護現場のお仕事経験があり、ご高齢者施設などでのコンサート開催歴も豊富な土橋先生ならではのプログラム構成に、私たちスタッフもすっかり感心させられました。
終盤にはギター片手に、5月の母の日にちなんだ懐かしのメロディーを熱唱されました。
年老いた母親に対する息子の想いをつづった歌は、男性ご入居者は息子としての母への想いを、また女性の皆様は息子に対する母の愛情を共感し、心打たれていらっしゃいました。
こうして大盛況のうちに幕を閉じた今回のコンサート。
最後のご挨拶で、6月から毎週土橋先生がお越しになり、歌の会やボイストレーニングを実施してくださることをお知らせすると、皆様は万雷の拍手で喜びを表現してくださいました。
私たちのホームブランド名である「ソナーレ」は、イタリア語で「奏でる」を意味します。
当ホームではこれからも様々なコンサートを定期的に開催し、上質の音楽がある暮らしのなかで、ご入居者おひとりお一人のご自分らしい人生を奏でていただきたいと願っています。