前回に引き続き、LFの日の取組み内容について、ご紹介いたします。(第1回も合わせてご覧ください)
■PM 13:00 F様 なじみのお蕎麦屋さんでお食事
F様はお蕎麦が大好物で、なじみのお蕎麦屋さんによく通われていましたが、ソナーレに入居されてからすっかり足が遠のいていました。
しかし「またあの店のお蕎麦を食べたい。」と希望があり、企画がスタート。
外食の際はスタッフが事前にお店の下見を行い、バリアフリーの状況や混雑具合の確認、必要時には予約をするなどご入居者が安心・安全に楽しめる様に準備します。
そして当日、久しぶりのお店でもやはりいつも頼んでいた「鴨肉のせいろ蕎麦」を注文。
「とても美味しかったよ。また行きたいね。」とおっしゃられていました。
お話しを聞くと、「近所のパン屋さんも美味しいわよ。」ということで、まだまだ行きたいお店や食べたい物が沢山あるそうです。
■PM 15:00 I様 水墨画を描く・ティータイム
I様は若い頃から絵を描いておられ、個展を開催するほどの腕前です。ソナーレに入居される前は油絵を描かれていました。
しかし、油絵は道具が多いうえ作業工程も多くあることから、油絵に替わる創作活動として、ホームで行っている水墨画教室に参加し、新たに水墨画に挑戦されています。
この日も真剣な表情で対象物を観察して描かれます。
「難しいなあ」「ここはこう描いた方がいいかなあ」と試行錯誤しながら30分程で完成しました。
完成した作品を見て「まだまだ下手だよ。」とおっしゃっていましたが、スタッフがとても素晴らしい作品だと伝えると、「そう?ありがとうね。」と笑顔にあふれていました。
今後たくさんの作品を完成させて、ホーム内で水墨画の個展をと提案すると、「ええ?恥ずかしいなあ。でもそういうのもいいかもね」とまんざらでもないご様子でした。
創作活動終了後は、屋上フロアでケーキとコーヒーでリラックスタイムです。ひと作業の後に外の景色を見ながら、食べるケーキは一味違います。
ホームの屋上フロアは、日当たりも良く、ゆったりくつろげるスペースであると同時に、ご入居者同士のお茶会など様々なシーンで利用されています。
晴れの日にはスカイツリーや富士山も一望でき、それを見る為に楽しみにしているご入居者も沢山いらして人気スポットのひとつとなっています。
■PM 16:00~ LF活動終了後のミーティング
この日のご入居者のLF活動内容の報告と反省、次回の活動のヒントになる気づきなどを話し合います。まとめた内容をもとに次回の活動の予定やライフプランの更新をしていきます。またLFの活動だけではなく、日頃の介護方法についても見直しを行っています。このような各スタッフ同士の連携により、生活の質(QOL)が向上したご入居者の事例を紹介致します。
「H様のケース」
H様は、脊椎圧迫骨折が原因の腰痛があり、ベッド上での生活が多くなっている方でした。しかし、その中でもご本人やご家族は、「家に数時間だけでも滞在して親戚の集まりに参加したい、させたい」という希望をお持ちでした。
その想いを実現しようと、ミーティングで話し合った結果、ケアスタッフがナーススタッフと協力し、本人の体調に合わせて、毎食時、車椅子で食堂へご案内し、体力UPに向けた取り組みをすることとました。
また作業療法士によるリハビリで腰痛が少しずつ軽減し、成果が見え始めたところで、居室内の手引き歩行から始め、居室から食堂までの歩行介助などを継続していきました。
その甲斐もあってお正月には帰宅することができ、「楽しい時間を過ごすことができました。」とご報告を頂けました。
このような取り組みの積み重ねがサービスの質を高めていけるのではないかと考えています。そして全てのご入居者にご満足頂き、「ソナーレに入居して良かった」と思ってもらえるように我々スタッフ一同尽力していきたいと思います。