こんにちは。ソナーレ浦和の副ホーム長兼ライフマネージャーの豊島です。
最近、通勤時間を使って『副ホーム長日記』を執筆するのが日課になりつつあります。印象に残るエピソードは、色褪せないうちになるべく早く書こうと感じた事がきっかけかもしれません。
5月オープンに向けて、約1カ月にわたる大宮での研修がスタートしました。研修会場が自宅から遠いため、いつもよりだいぶ早く出勤しなければなりません。いや~。実に眠い。しばらくはたっぷりとブログ執筆時間があるので、こまめに更新していこうと思います。どうぞお付き合いください。
さて、到着しました、大宮ソニックシティ。
大宮研修第一回目は、前日、本社での理念研修で学んだ、私たちが掲げる事業コンセプト"Life Focus" (詳しくは当ホームページ参照)の視点から、ある設定上のご利用者に対してどのような配慮が必要で、どんな提案ができるか、というグループディスカッションからスタートしました。
入社したばかりのメンバーは4班に分かれ、各々の経験や知識に応じて議論を重ねていきます。理念研修では「原点から発想する」や「生活視点から考える」といったことを学んだものの、議論してみると、意外と既成概念に縛られていることに気付かされます。
私たち自身も模索しているところですが、ホームページなどを拝見する限り、介護サービスの世界では自分たち独自の理念を持ち、そこからサービスを展開する法人はまだまだ少ないように感じます。
例えば、ADLや要介護度が近い方同士のケアプランが似通ってしまったり、レクリエーションの展開方法が似てしまったりするのは、そのあたりに原因があるように思います。身体状況に応じて既にあるスタイルに当てはめてケアプランを立て、レクリエーションを展開する方が間違いはないかもしれません。ただ、これまでの人生や価値観、など全くバックグラウンドが異なる方々であることを考えれば、違和感があります。本来なら名前が消されていてもどのご利用者のケアプランなのか、わかるくらい個性的な方が良いと思います。
『大好きなイチゴをどんな状態になっても食べたい』という方がいるかもしれません。あるいは、『入居している妻が自分のことを忘れてしまう前に、思い出の長崎を一緒に旅したい』というご家族が実現したい夢を持っていらっしゃる方がいるかもしれません。
それを、『要介護度◯で、脳梗塞後遺症による嚥下力低下がある』となるとミキサー食、『認知症の進行により、記憶力の低下がある』であれば回想法、というような捉え方をしてしまうと、まるで違うサービスが提供されてしまう可能性があります。
『こういう方にはこういう解決法、こういうサービス提供』というよくある思考法やよくあるスタイルに合わせた枠だけで考えてしまうと、本当にその方や、ご家族が望むサービスに近づくことはできません。こうした理念教育は何回も何回も繰り返し行ってはじめて、皆で共有し、提供サービスにまで反映されていきます。ホーム長と共に、あせらず、たゆまず、じっくりと行きたいと思います。