皆さん、こんにちは。
ソナーレ目白御留山ナーススタッフの高橋です。
さて、今回は「睡眠」についてのお話をさせていただきたいと思います。
コロナ禍で、自粛生活による活動の制限や生活様式の急激な変化により、強いストレスを受け続けるあまり、睡眠障害を訴える人が増えているそうです。
人生のおよそ1/3は睡眠であるため、質の良い睡眠をとり、身体も脳も十分に休ませることが必要ですが、年齢が上がるにつれ、眠りが浅くなる、たくさん眠れないなど、睡眠は変化します。
ご高齢者の場合、全体の1/3以上の方が睡眠に対する何らかの問題を抱えていると言われています。加えて、前述したコロナに対する不安で、睡眠障害へ要素はさらに増えてしまっている現状です。ご高齢者にとっては、質の高い睡眠と覚醒状態の確保が非常に重要であり、夜間の睡眠不足から日中の覚醒状態が維持できず、誤嚥や転倒事故につながるリスクも否定できません。また、睡眠障害が認知機能低下の発症リスクを高めるという報告もあります。
そこで、私たちソナーレ目白御留山では、ご入居者の皆様の良質な睡眠を確保し、心身の健康を維持するために、さまざまな取り組みを行っています。ここでは、日常の主な取り組みをご紹介いたします。
◆天気の良い日の午前中に、4階の屋上ガーデンテラスで日光浴をしていただいています。これは、朝日を浴びることで体内時計がリセットされ、セロトニン(心と身体のバランスを整えるホルモン)が分泌されるためです。さらに14~16時間後にはメラトニン(睡眠促進ホルモン)が最高潮になり、自然に眠気を催すことにもつながります。
◆毎日の午前中に体操を行うほか、午後4時から、アクティビティや作業療法士によるウォーキングプログラムを実施します。この時間帯は、深部体温が高くなり、軽い運動をするにあたって身体の負担が少ないことや、夜の良質な睡眠の妨げになる「居眠り」を防止することを考慮してのものです。毎日一定の運動量を確保し、適度の疲労感を得ることで、良質な睡眠が期待できます。
◆ご本人のご希望や必要性の高い方については、夜間入浴を実施しています。40℃程度の温めのお湯に入っていただくことで、副交感神経を高め、寝つきの改善を図ります。
◆身体状況に合わせてベッドマットレスをカスタマイズしたり、睡眠計を活用した睡眠状態の"見える化"により、個別の改善策を講じたりしています。
以上のように、総合的な観点から睡眠の質の改善に対するアプローチを行っておりますが、それでも改善が見られない場合には、専門医と連携し医療的見地からの働きかけなども検討します。
「睡眠」は最も身近な生命活動であり、人の健康を考える上で欠かせないものです。
私たちは、ご入居者の皆様の「ご自身らしい生活」のために「睡眠の質」にもこだわり、日中の活動時間の充実につなげることで、心身の健康バランスを維持していきたいと考えています。
睡眠について、お困りのことがあればご遠慮なくご相談ください。その他、健康に関するお悩みでも結構です。
どうぞお気軽にお声かけください。